|
|
|
上田電鉄別所線
|
|
車内には真田十勇士が揺れていました
|
|
車窓から見た懐かしい雰囲気の駅
|
|
安楽寺の山門
|
|
安楽寺鐘楼
|
|
ふきのとうが花を咲かせていました
|
|
|
「花見に行きませんか?」プロカメラマン吉岡さんからの電話だ。
はて?ここ二十数年来、学生時代の仲間たちと気が向けば横浜野毛界隈で花見と称するものはやっている。昼間から酒を飲めるからだ。
ただ、ニュースでキャスターが「上野公園には五万人の花見客が集まりました」と喋り、酔っぱらった花見客が騒いでいる映像を観せられると、やれやれという気持ちになってしまう。
「上田城の桜は見事です。夜になるとライトアップされるので夜桜撮影をしてから蕎麦屋で一杯という段取りですが。」と吉岡さん。
「わかりました。行きます。連れて行って下さい。」
蕎麦屋で一杯に魅かれたのだがそれだけではない。
最近購入した"OLYMPUS PEN Lite"で、ちょっとしたものを撮ってみたいという気持ちが動いたから。
そして"散歩写真学会"のプレイベントとして、吉岡さんと二人で上田城に行くのも悪くない考えだと思ったのだ。
4月13日、"あさま"に乗って上田に向かった。昼過ぎに上田駅に着く。
「まずは、上田電鉄で別所温泉に行ってみましょう。」
吉岡さんは柳生新陰流兵法の達人である。その影響か時代小説が大好きな方なので"真田太平記"(池波正太郎)の舞台になっている上田には何度も来ていて当地に詳しいのだ。
「はい。」と答えて、吉岡さんの後を早足に追いかける。
別所温泉に着き、安楽寺に行く。詳しいことは判らないが、鎌倉時代に建てられた禅寺であるとパンフレットに載っている。国宝に指定されている『八角三重塔』が本堂の裏の山腹にあり、松の緑に映えて重厚感を漂わせていた。
普段、億劫がって旅行もせず、お寺を巡ることもしないが、こういった静かなたたずまいの空間に身を置くと、やはり来てみるものだと思う。
この後、常楽寺にも寄り上田に引き返す。
上田駅に着いて、"池波正太郎 真田太平記館"をのぞく。恥ずかしい話だが池波さんの作品は、まだ読んだことがない。本好きと自認しているにもかかわらず。
近々、"真田太平記"を読もうと心に誓う。
日が少しづつ落ちてくる。
目的地の上田城へ。上田駅から歩いても15分位のものだ。
吉岡さんが言っていたように見事な桜だった。全国には桜の素晴らしいところは他にも色々とあるのだろうが、出不精の私が見た中では最高のものであろう。
城内を歩き桜をみてまわる。平日にもかかわらず大勢の花見客が仕事を終えたのだろうか、集まって来ていた。屋台も多く、ライトアップされるまでの時間、ビールを飲む事に。気分がよい。
今日は快晴で絶好の花見日和だったが、日が暮れるにしたがって冷えてきた。ビールから熱燗に切り替える。ただ夜桜撮影を控えているのでこの一杯で抑えようと二人で決める。
撮影ポイントにはすでに数人の人が場所取りをしていた。三脚を立て、「俺はこの場所をどかねえよ。」と主張しているようだ。「まあ野暮はよそうや」と胸の内で言ってやる。
少しづつ空が暗くなってきてお堀の水面に桜が色濃く映りだしてきた。
吉岡さんが撮るタイミングをはかっていてくれている。「もう少し、もう少し待って。」と。GOが出た瞬間、必死にシャッターを切った。ところが数枚撮ったところでバッテリーが切れてしまった。少し前から充電切れ寸前のサインは出ていたのだ。
「これは厄介なことになった。吉岡さんには到底言えまい。」と思いながら、撮影ポイントにいる吉岡さんから少し離れる。
撮影が終わったのか、吉岡さんが笑顔でこちらにやって来る。
「うまく撮れましたか?」
「や、何とか。」と答えた。
「太平亭(蕎麦屋)に行きましょうか。」
「そうしましょう。そうしましょう。」
後日、後輩のO女史に夜桜の写真をメールで送った。
ものすごく綺麗ですねと返信があった。
淳之介
|
|